2017年8月14日月曜日

庭の時代

日本には800万戸を超える空き家あり、マンションのリノベーションも注目されています。


海外での発想は住まいのベースになる住宅の箱を買い、そこに自分のライフスタイル、いわゆる住まいの価値を作り上げていくという手法が標準的になっています。モノが不足していたころとは違い、お客様のニーズは健康や文化や心の豊かさに価値を求めるライフスタイルに大きく変わってきています。


特に市場のトレンドはそれぞれの生活者が自分のライフスタイルにこだわりながら、モノからコトへの動きが目立ってきています。


それはモノを手に入れれば済むのではなく、機能が生かされて自分自身に満足感があるコトに実現されているかがポイントになります。住宅という箱を手に入れ、そこにどのように自分らしく生き、心身の健康と家族の幸せを作り上げていくコトが大事なのです。


先日東京大学で、有名な建築家が集まられて、セッションがありました。テーマは、「庭の時代」でした。20世紀から21世紀への一番の変化は、20世紀は建築中心の考え方でしたが、21世紀に入り、庭の時代に変わるという大きな節目を迎えていると語られていました。





「個人の価値」、「資産の価値」、そして「地域の価値」を考えたときに、庭という存在の大きさを感じさせてくれる話でした。小さな庭でも、一本の緑が季節を通じて変化してく姿が室内から見え、庭と家が一体として感じられるだけで価値が大きく変わるのです。


モノがないころは家がほしい、…しかし、これだけ家が余ってくると、むしろ、生きる価値観、住まう価値観をどのように表現するかに関わっているのです。


答えのひとつは、自然と一体になる季節の暮らしを活かしたリビングガーデンが次の価値につながります。それが、幸せな家族の基地を作ると考えます。


一本の樹を取り込んだ部屋から緑の見える暮らし・・・ぜひチャレンジしてもらいたいです。