2017年7月24日月曜日

縄文の住まい

沖縄県石垣島の洞穴から、後期旧石器時代の全身人骨が発見されました。放射性炭素の計測により、約2万7000年前の人骨で、少なくとも19体分の人骨と2体分の全身人骨は、国内最古であるばかりか、世界的にも第一線級の発見とされています。


この時代は長い縄文時代の一部で、中には顔の復元もできそうな骨があるということです。また仰向けに手足が折り曲げられ、風葬(ふうそう)の特徴も発見されています。どうやら墓として使われていた場所のようです。


それであれば、住んでいた場所も近くにあったはずです。どのような家に住んでいたのでしょうか。


縄文時代の住居といえば、一般的に竪穴式住居で、地面に掘られた穴に木の柱を立てて、屋根を葺いたものです。茅葺などの草が乗せられていたイメージがありますが、じつは土が葺かれていました。





それは縄文時代の竪穴式住居の遺跡に、火災現場が多くあってわかりました。焼け跡では、屋根に葺いた土が焼けて出土しているのです。


また、火災が起きていることから、おそらく囲炉裏が家の中にはあったこともわかります。囲炉裏の底に積み重なった灰の厚さから、中には
数百年以上も住み継いだ家もあるようです。現代の住宅よりも、ずっと長持ちしていたようです。


今回の石垣島の墓域の近くにも、おそらく似たような集落があったのでしょう。


全身人骨の身長はこれまでの遺跡の人骨よりも背が高く、高齢者であると発表されました。そして頭蓋骨の特徴では、水に潜っている人の特徴である耳周辺の骨がコブ状に突起しているとのことです。海洋民族だったからこそ、大陸から日本まで通じて、居住地を探し移り渡ってきたのでしょうか?